第三課 食生活を見直そう
どの国にもその国独自の食文化がある
料理や食事のマナーだけでなく、
食事に対する考え方、食を通じたコミュニケーションなど
その文化を作り上げている要素は幅広い
同じアジアでも日本と全く同じ食文化の国はないのだから
それがよろっぱの国ならば、随分異なる
そんなよろっぱのイタリアの地方都市で
1986年にファストフードの出店をきっかけに
食文化を見直そうという運動が始まった
そして89年にはスローフード協会という団体が設立された
よろっぱの人の考える食文化だから日本とは関係ないだろうと思っていたら
10年余りで世界38か国
132都市に協会を持つまでに広がり
日本にも99年に協会が設立された
異なる食文化を持つ国々に
一人の運動がなざこれほど広がっていったのか
そこには世界規模の何か共通した食文化についての
危機感があったのだろう
流通システムが発達し
コンビニをはじめ
ファストフード店やファミリーレストランなどのチェーン店が増え
同じ食べ物がどこでも手軽に食べられるようになった
それは食事を作るのが面倒な人や仕事で忙しい人にとっても
あるいは家族で外食を楽しむ人にとっても有り難いことだ
しかし 食べ物が規格通りに大量生産される一方で
各地域の伝統的な食は隅に追いやられる
食の多様性が失われつつある
スローフード運動というと
食事くらいゆっくり食べようじゃないか
というスローガンだけで語られることがあるが
協会が目指していることはもっと食文化の基本にかかわることである
スローフード運動の三つの方針
1.消えつつある伝統的料理および質の高い食品を守る
2.質の高い素材を提供してくれる小生産者を守る
3.子供たちを含めた消費者全体に味の教育を進める
この方針が示すように
ゆっくり食事することが目的ではなく
ゆっくり食事を取ることで
普段何気なく口にしている食べ物に目を向け
その食べ物を通して
自分たちの住む地域
国の食文化を見直していこうということだ
そこには やはり消えつつある食卓を囲んだ一家団欒の風景も見えてきそうだ
この運動はこの先も直実に広がっていくだろうか
それとも、一人のブームで終わってしまうのだろうか
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